口臭を感じたら?まずやるべきこと
2025.12.29
前回もお話しましたが口臭は自分では気づきにくい一方で、周囲には意外と感じ取られやすいデリケートな問題です。「もしかして臭っているかも、、」と不安を抱えながら日常生活を送っている方も少なくありません。口臭にはさまざまな原因がありますが、多くの場合は日々の習慣を整えることで予防・改善することができます。また、歯科医院で専門的な検査を受けることで、原因を特定し、適切な治療につなげることも可能です。今回は、口臭を予防するための具体的な習慣と、歯科医院で行われる口臭検査について詳しくご紹介します。
《専門的な検査方法》
口臭検査法には、官能検査と口臭測定器による検査があります。官能検査は人の嗅覚で評価する方法です。この検査は正常な嗅覚を持つ人が行う必要があります。測定基準の(下の図)が2以上からは“口臭あり”と診断されます。

専門的な口臭測定器にはガスクロマトグラフがあります。ガスクロマトグラフは、口臭の原因となるガスを種類ごとに分離・定量できる分析装置です。口臭の主原因は「揮発性硫黄化合物(VSC)」で、主に以下の3つがあります。
物質名 においの特徴 主な原因
◇硫化水素(H₂S) 腐った卵 舌苔・歯周病
◇メチルメルカプタン 腐った玉ねぎ 歯周病が強く関連
◇ジメチルサルファイド 生臭い・魚臭 内科的要因(胃腸・肝臓など)
しかし、設備の大きさや安価ではないため大学病院などで導入されています。口臭測定器には、オーラルクロマやハリメータ、ブレストロンなどがあり比較的短時間で口臭物質を検出することができます。
《口臭を予防するための具体的な習慣》
①正しい歯みがきを毎日行う
- 1日2〜3回、特に就寝前は丁寧に磨く
- 歯と歯ぐきの境目、奥歯、歯の裏側を意識する
- 歯ブラシは1か月に1回を目安に交換
- 磨き残しがあると細菌が増えて口臭の原因になります
②デンタルフロス・歯間ブラシを使う
- 歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは約4割残る
- 1日1回、夜は必ず通しましょう
⭐︎歯間の食べかすは強い口臭の原因になりやすいです。
③舌のケア(舌苔の除去)
- 舌の表面につく白っぽい汚れを舌苔(ぜったい) という
- 奥から手前に優しい力で舌苔を除去
- 舌苔は口臭原因の約6割を占める
④口の中を乾燥させない
- こまめな水分補給
- よく噛んで食べる
- 睡液腺マッサージ
⭐︎ 唾液には細菌を洗い流す自浄作用があります
⑤食生活・生活習慣の見直し
- ニンニク、アルコール、タバコは口臭を強める
- 朝食を抜かない(空腹時は口臭が強くなりやすい)
- ストレスや睡眠不足にも注意
⑥定期的に歯科医院でクリーニング
- 3、4か月に1回が目安
- 歯石やバイオフィルムは自宅のケアでは除去できない
ちなみに、、
最近SNSでよくみかける【匂い玉(膿栓)】とは何かご存知ですか?
匂い玉(膿栓)とは喉の奥、扁桃腺(口蓋扁桃)のくぼみに、食べカス・細菌・はがれた粘膜・白血球の死骸などがたまって固まったものを指します。これは匂い玉そのものが強い悪臭物質を含むため、
喉の奥の口臭(咽頭由来の口臭)の原因 になることがあります。ただし、口臭全体の原因としては歯周病や舌苔のほうが圧倒的に多い です。匂い玉は自分で無理に除去しようとせず耳鼻咽喉科を受診し除去してもらいましょう。
口臭はご自身で対策できますが定期的に歯科医院を受診することで、より口腔内を清潔に保ち口臭の原因をなくすことができます。まずは自分に口臭があるのか不安になった時はセルフチェックを行いましょう。口臭を感じたら歯科医院を受診し歯周病や虫歯などはないか診てもらい、正しい歯磨きの仕方も学びましょう。そして、3、4ヶ月に一度定期的なクリーニングも行いましょう。分からないことがあればお気軽にご相談ください。