2022.09.08
子どもの歯肉炎は、プラーク性歯肉炎がほとんどであるためプラークをとることで解決できます。プラークを取るときに歯肉に痛みや出血を伴うため、子どもは歯磨きを嫌がり、歯肉炎をさらに悪化させるという悪循環に陥ることがあります。プラーク性歯肉炎も、生えかけの永久歯の歯肉炎を『萌出性歯肉炎』、小学生高学年から中学生頃には、ホルモンの変調、受験やクラブ活動による不規則な生活、口腔衛生に対する関心の低さなどが重なり、歯肉炎になる子どもが増えることから『思春期歯肉炎』とよばれます。
口呼吸由来の歯肉炎は上の前歯に好発し、露出した表側の歯肉が乾燥することにより発赤や腫脹を生じます。口呼吸は、口唇閉鎖不全、歯列不正、気道の狭窄、鼻疾患などさまざまな原因により生じるため、原因を明確にして除去することが必要です。
歯肉増殖は薬物の副作用や遺伝的要因に分類され、口の中全体的に歯肉肥大を認めます。薬物性の歯肉増殖は、てんかん発作の治療に用いる抗てんかん薬のフェニトイン、臓器移植の拒絶反応を抑える免疫抑制剤のシクロスポリン、高血圧や狭心症の治療に用いられるカルシウム拮抗剤のニフェジピンなどの服用により生じます。
歯ブラシの圧が強かったり、歯ぎしりなどの強い咬み合わせによって引き起こります。