2022.08.09
今回は位相差顕微鏡についてご説明にしていきます。位相差顕微鏡とは、採取した歯垢の中の細菌を見る事が出来る顕微鏡です。口腔内に存在する最近の種類は500~700種類。歯垢1mgあたりの細菌数は1億個といわれており、歯垢は細菌の塊です。しかし、口腔内に存在する細菌すべてが問題ではありません。正常菌叢(せいじょうきんそう)と言われれる細菌は健康な体に住み着く細菌です。これらの正常菌叢は、外部から絶え間なく侵入してくる病原微生物からの攻撃を防御しているのです。ですので細菌が存在していること自体は決して悪いことではないのです。問題は細菌の種類と量です。腸内細菌にも、悪玉菌と善玉菌がいるように、口腔内の歯周病菌や虫歯菌をゼロにすることはできませんが、コントロールして良い菌と悪い菌のバランスをとってあげることが大切なのです。当院では、希望するかたには歯垢を採取して位相差顕微鏡で細菌をお見せしています。ご自分の口腔内の状態をまず知る事がお口の健康への第一歩ですので、まずは歯茎の検査や虫歯の検査に加えて細菌の検査もしてみませんか?
まず、お口の中に残っている歯垢をほんの少し採取します。それをプレパラートに乗せて位相差顕微鏡にセットします。位相差顕微鏡とiPadとWi-Fiで繋いでいるので、iPadに細菌が動いている様子が、リアルタイムで表示されます。録画もできます。当院ではiPadを使って患者様に見ていただいています。リアルタイムで動く細菌に驚く方が多いです。実際に自分の口の中に存在している細菌を見ることで口腔内への意識が高まり、歯磨きの時間が長くなったり、定期検診でのクリーニングに積極的になったという声も多くいただきます。
一度
いなば歯科クリニックでは歯周病の治療にも力を入れていますので気軽にご相談ください。
早良区 小田部 いなば歯科クリニック 院長 稲葉 健一郎