2023.08.08
バイオフィルムって、知っていますか?バイオフィルムとは微生物が固相表面に形成した集合体のことを言います。わかりやすい例えでいうと、花瓶やシンクの内側のヌルヌルとした汚れのことを、バイオフィルムと言います。
食べカス(特に糖分)を栄養に、歯周ポケット内の歯の表面に歯周病の原因菌が群れをつくり付着し、その表層に粘性のフィルム(膜)を作ってしまいます
細菌が塊となりフィルム状になると、ご自宅での歯磨きでは落とせません。バイオフィルムは歯科医院で専用の機械を使って落とす必要があります。PMTCといった、スケーリング(歯石とり)、ラバーカップやポリッシングブラシを用いた歯面清掃など、フッ化物配合の研磨剤を用いてバイオフィルムやプラークを除去していきます。そして、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。
歯科医院でお掃除をしてもらったからといって、歯磨きをサボってしまうと、またすぐにバイオフィルムができてしまいます。バイオフィルムは歯の表面に細菌が集まって、時間をかけてつくられていきます。歯磨き後8時間たったころから歯の表面に細菌が付着して仲間を増やしていきます。そして、そこから48時間後には急速に菌が成長し、72時間後には完全なバイオフィルムとなってしまいます。なので、ご自宅での歯磨きがとても大事になってきますね。ご自宅での歯磨きも頑張りつつ、歯科医院でのPMTCをしていくことで効果的にバイオフィルム除去の対策につながり、虫歯や歯周病の予防にもつながります。
福岡市 早良区 小田部 稲葉健一郎