2023.11.16
キシリトールが虫歯を防ぐと言われる理由が3つあります。
1.カルシウムとくっつき再石灰化を促す。
2.キシリトールは虫歯の原因となる酸を作らない。
3.虫歯菌の働きを抑制する。
歯は脱灰によって表面が溶け、再石灰化で溶けたところを修復しています。
キシリトールは唾液中のカルシウムとくっつき再石灰化を促します。活発に再石灰化が促されれば虫歯ができにくくなるという事になります。
ソルビトールやマルチトールなどの多くの糖アルコールは少量の口腔常在菌によって酸を作ります。キシリトールは口腔常在菌が利用できないため全く酸を作りません。
また、キシリトールには歯垢の中に存在するショ糖を分解する酵素の活性を低下させ歯垢中で酸ができにくい作用に加え、アンモニア濃度を上げて酸の中和を促進する働きがあります。
キシリトールのむし歯菌(ミュータンス菌)に及ぼす影響は、キシリトールがミュータンス菌内に取り込まれても代謝経路に入れず、エネルギーを消耗させます。さらに、キシリトールはミュータンス菌のエネルギーを消耗させるだけでなく、糖代謝を阻害する効果も証明されています。
早良区小田部 いなば歯科クリニック 院長 稲葉 健一郎